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HPVワクチンと子宮頸がん検診(細胞診検査・HPV検査)

ワクチンは、感染の予防。細胞診は、がんの予防。

子宮頸がんは、性交渉によるHPV感染から10年程度の期間を経て発症するがんです。 そのため、セクシャルデビュー前のワクチン接種と20代からの定期的な検査(細胞診検査・HPV検査)が予防に有効です。

ワクチン

ヒトパピローマウイルス(HPV)で子宮頸がんの原因となるものは、15種類程度と言われています。
この15種類のタイプ(遺伝子型)のうちで、日本における子宮頸がんに関連する発がん性HPVの遺伝子型は、2種類(16型、18型)で約60%を占めます。

Miura S et al.:Int.J.Cancer 119:2713-2715, 2006より作図

この16型、18型に対応するワクチン(2価 HPVワクチン)と、それに加えて、コンジローマの原因となる6型、11型にも対応するワクチン(4価 HPVワクチン)が使われるようになってきました。
こうしたワクチンは感染前に接種することが有効なため、現在では主として10-14歳の女性に対して実施されるようになってきています。


しかし、日本ではこれらワクチンの対象とならない52型や58型の感染率が約15%と、欧米と比較して多いといわれています。
このためワクチンを接種していても、ワクチンの対象とならない型のHPV感染を完全に防ぐことはできません。ですから、ワクチンだけに頼るのではなく、子宮頸部細胞診(検診)も必ず受けることがとても大切です。
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子宮頸がんは予防できます。

細胞診検査

がん細胞が存在するかどうか、がんになりそうな細胞(前がん病変)が存在しているかどうかを調べることができます。 ブラシで細胞を採取する液状処理細胞診検査(LBC;Liquid-Based Cytology)では、診断に適切な標本が確実に得られます。
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婦人科検診って、ちょっと行きづらい。でも、心配しないで。検査はほとんど痛くないしすぐに終わります。

HPV検査(遺伝子検査)

子宮頸がんの原因となる HPV に感染しているかどうかを調べる検査です。
この検査では、前がん病変や、がん細胞があるかどうかはわかりませんが、適切な経過観察や子宮頸がん検診の間隔を決めるうえで役立ちます。
精密検査が必要な人を見つけやすい検査ですが、本来精密検査が不要な、感染がないにもかかわらず「陽性」と判定されてしまう『偽陽性』も出る可能性がある検査です。医師から勧められた場合に受けることが推奨されています。

* HPV検査は、直接がんの診断につながるものではありません。